坐骨神経痛になった時の座り方はどんなことに注意するべき?

「坐骨神経痛になった時の座り方はどんなことに注意するべき?」というテーマは、現在多くの人々がパソコンや自動車の運転など長時間座って作業を行う事が多いということを考えると坐骨神経痛を悪化させないため又は今後、坐骨神経痛を予防するためにも非常に重要な問題です。

坐骨神経痛は、坐骨神経が圧迫されることで引き起こされる疼痛やしびれを伴う状態ですが、あなたの坐骨神経痛のタイプによって座っている時の腰のポジション次第で症状が悪化したり軽減したりします。

その影響を最小限に抑えるために、今回の記事では、適切なポジションの見つけ方や座り方を解説していきます。

1.適切なポジションの見つけ方

坐骨神経痛は、腰椎に原因がある場合が大半を占めます。腰椎後部の椎間関節の変形や靭帯の肥大が原因となる腰部脊柱管狭窄症や前部の椎間板が原因となる腰椎椎間板ヘルニアがその代表例です。

脊柱管狭窄症のイラスト

腰椎椎間板ヘルニアのイラスト

どちらも腰椎のトラブルですが、腰椎に負担をかけない「良い姿勢」を保つ事ができれば神経に圧迫が加わらないため坐骨神経痛を防ぐことができます。

1-1.良い姿勢とは?

ここでいう良い姿勢とは腰椎に対して極端に後部に圧力が加わったり、前部に圧力がかかり過ぎたり偏る事なく均等に圧力がかかる姿勢の事を指します。
ところが、このバランスの取れた「良い姿勢」は、1人1人外見や骨格が違うように、人によって違います。
坐骨神経痛を防ぐための「良い姿勢」を知るには実際に姿勢を変えながら確かめるのが最も適切な姿勢を見つけるのに確実な方法です。

1-2.良い姿勢を見つける手順

手順

①足を肩幅程度に開いて立ち顎を引いて気をつけ姿勢をとる

②悪い姿勢をとる(自分で思う猫背の姿勢)

③①と②の中間の姿勢をとる

良い姿勢というと大抵の人は、①の姿勢をする人が多いと思いますが、これでは腰が反り過ぎてしまいかえって負担をかけてしまいます。
次に②の悪い姿勢では、猫背になる人が多いでしょう。
③で①と②の中間の姿勢をとった時が自然体の姿勢であり、この姿勢が不必要な筋肉の緊張も腰椎の負担も最小限の姿勢と言えます。

2.座っている時の坐骨神経痛の防ぎ方

椅子に座る時も、上記に説明した「良い姿勢」を意識することで坐骨神経痛の悪化を防ぐ事が出来ます。
基本的には、立って行ったものと同じです。

手順

①椅子に腰掛けて顎を引き背筋を伸ばして座ります。

②次に悪い姿勢をとります(背中を丸めた姿勢)

③①と②の中間の姿勢をとります。

一度では、感覚が掴めない事もありますが繰り返しやるうちに上手に「良い姿勢」がつくれるようになるはずです。
日常的にこの姿勢が自然体でできるようになれば腰椎への負担がかなり軽減できるようになるため坐骨神経痛が慢性的に起こる方は是非マスターすることをおすすめします。

腰を反らす事で坐骨神経痛が起こる方は立位、座位ともに①の動作で背筋を伸ばす時に注意が必要です。ゆっくりと痛みの様子をみながら動作を行いましょう。
また座位の時は椅子に深く腰を掛けて背中と背もたれの間にクッションを挟むのも有効な場合があります。

トバタ

坐骨神経痛は、腰椎のカーブの角度で悪化したり軽減したりしますので坐骨神経痛の痛みの様子を探りながら座る時の姿勢の角度を決めるとあなたに最も適切な「良い姿勢」が見つかると思います。

3.最後に

基本的に坐骨神経痛は、腰椎の問題です。腰椎のトラブルは、ケガや事故などの外傷を除いてほとんどは日常生活での誤った身体の使い方や「悪い姿勢」を長期間にわたってとりつづけた習慣によるものです。
たとえ何らかの治療で一時的に坐骨神経痛が良くなったとしても日常生活での身体の使い方や姿勢を改善しなければ再び坐骨神経痛を起こす可能性が非常に高いです。
今回は、あなたにとっての「良い姿勢」の見つけ方、座位での姿勢の作り方を紹介しました是非実践してみてください。