肩こりの重症度を自分でセルフチェックしてみよう

日常生活の中で、多くの人が肩こりに悩まされています。長時間のデスクワーク、ストレス、姿勢の悪さなど、様々な要因が肩こりを引き起こす可能性があります。

しかし、肩こりの程度は人によって異なります。中には軽度の肩こりであれば自己マッサージやストレッチで改善することができる一方で、重度の肩こりは日常生活に支障をきたすほどのものもあります。

このブログでは、肩こりの重症度をセルフチェックする方法について紹介します。

自己診断を行うことで、自身の肩こりの状態を客観的に把握し、適切な対処法を見つける手助けになることでしょう。

様々なチェックポイントや注意すべきサインを通じて、あなたの肩こりに対する理解を深めていきましょう。

1.身体の可動域から「肩こりの重症度をセルフチェック」

ここでは、首や肩を動かして正常な可動範囲で動かせているかを確認してみます。筋肉は、関節を跨いで走行しているので動かせる範囲が狭いとそれだけ筋肉の柔軟性も低い可能性が高いと言えます。

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肩こりと言っても肩こりを感じる場所や原因となる場所は人によって違います。

1-1.肩の可動域をセルフチェック

手順

肩を横から挙げていき腕が耳につくところまで上げます。

肩こり重症度判定

  • 耳の少し手前で抵抗感を感じる・・・軽度
  • 耳より10㎝程度手前で抵抗を感じる・・・中程度
  • 水平の位置までしか挙げれない又は痛みを感じる・・・重度

肩を横に上げていく動作は、肩甲骨の動きや、上腕がスムーズに動かなければ耳の位置まで挙げる事ができません。
この動きが硬いということは、肩甲骨周囲の筋肉が硬くなっていることが考えられます。

また水平の位置で肩に痛みが生じたりする場合は、肩の関節に炎症をおこしている可能性があります。

1-2.首を左右斜め後ろに倒してみましょう。

手順

  • 右を向きます
  • 右を向いたまま首を後ろに倒します。
  • これを左側でもやってみましょう。
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首を後ろに倒す時はゆっくりと慎重に行ってください。

肩こり重症度判定

  • 首筋や肩にやや抵抗を感じる・・・軽度
  • 首筋や肩に痛みを感じる・・・中程度
  • 腕や手先に違和感やシビレを感じる・・・重度

首を斜め後ろに倒す事によって頸椎に頭の重量分の圧力をかける事ができます。
頸椎に圧力がかかる事によって、抵抗感や痛みがある場合は、頚椎の関節に歪みや動きの硬さがあるという反応です。

また、腕に違和感やシビレを感じるという場合は、頚椎の間から出ている神経根が圧迫を受けてしまっている状態です。

1-3.胸の筋肉をストレッチしてセルフチェック

手順

  • 伸ばす側と反対方向に首を向けます
  • 伸ばす側の腕を後ろに反らします。
  • 手首を反らせます。

肩こり重症度判定

  • 胸筋や上腕が少し突っ張る・・・軽度
  • 反対側と比べて明らかに強いハリ感がでる・・・中程度
  • 腕に痛みやシビレ、怠さが発生する・・・重度

胸部を伸ばす動作は、筋肉を伸ばすと同時にその下に走行している神経を伸張しています。
首の筋肉、や鎖骨周りで神経や血管が圧迫を受けていると症状が誘発されます。

胸部周辺での神経や血管の圧迫を専門的には胸郭出口症候群といいます。

1-4.胸を圧迫しながら首を後ろに反らす。

手順

  • 通常通り首を後ろに倒します(この時、「どのあたりまで抵抗なく上を向けるか?」など感覚を覚えておく!)
  • 胸の中央に手を当て軽く圧迫してやや上に力を加えます。
  • 胸の圧迫を続けたまま首を後ろに倒す。(この時に最初の倒しやすさと比較して倒しやすいか?)

肩こり重症度判定

  • 最初と比較して変わらない又は少し倒しやすい・・・軽度
  • 倒しやすい・・・中程度
  • 明らかに倒しやすい、天井が見やすい・・・重度

胸を圧迫して上に挙げる事によって呼吸補助筋の働きを助けることができます。肩こりを感じている筋肉は頭部を支える以外にも肋骨を引き上げたり呼吸を助ける役割も持っています。

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肩こりが酷い人は、呼吸が浅く感じたり、肩で息をしている人が多いです。肩より下の呼吸筋が硬くなることで肩こりが酷くなっているケースもあります!

2.症状から「肩こりの重症度をセルフチェック」

肩こりという症状についてはあなたもよく知っていると思います。ここでは、肩こりに付随した症状によって重症度をセルフチェックします。

2-1.頭痛

肩こりが、酷くなると頭痛がするという人は、多くいます。頭痛にもタイプがあり偏頭痛や緊張性頭痛、群発性頭痛というものです。

ここでは、肩や首の筋肉が硬くなりすぎて起こる緊張性頭痛について解説します。

慢性的に負担がかかっている筋肉には硬いシコリが出来ます。この硬いシコリはトリガーポイントと呼ばれる反応を起こすことがあります。

トリガーポイントには特徴があり、押すと痛みがあって(人によっては痛気持ちいい)トリガーポイントから離れた所にも痛みや違和感を放散します。

特に肩や首の筋肉にできたトリガーポイントは、頭の方に痛みを放散する事が多いので肩こりが酷くなると頭痛がする場合は、トリガーポイントが関連していることが非常に多いでしょう。

具体的には以下の図を参照して下さい。

(トリガーポイントマニュアル 参照)

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×印がトリガーポイントで赤い部分がトリガーポイントからの放散痛です。

2-2.吐き気がする。

吐き気は、頭痛に伴って起こる事が多い症状です。

肩こりや頭痛に伴って吐き気がするという症状は、頸部の筋肉を覆っている筋膜は脳幹の一部である延髄にまで達しています。

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脳幹部(延髄)の機能に嘔吐があります。筋膜の緊張が延髄にまで達すると様々な自律神経の症状が発生します。吐き気はその一つです。

肩こりに伴って吐き気がするという事はそれだ深い部分にまで筋肉の緊張が及んでいたり、脳幹におくる血流を阻害されていると考えられます。

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脳幹は自律神経の高位中枢です。病院で検査しても特に異常がないような慢性的な胃腸の不快感は、こういったところが原因となる場合があります。

2-3.めまい

基本的にめまいで多いのは、前庭器官(耳の三半規管)で起こる事が多いのですが、肩こりが重症化して脳へ送る血流が不足し「めまい」を起こすこともあります。

しかし、前庭頚反射といって前庭器官のトラブルで首や肩の筋肉の緊張を引き起こしている場合もあるので自己判断せずに医療機関の受診して検査をお勧めします。

(imok Academyより画像を引用)

2-4.眼精疲労

現代はパソコンやスマホの画面を見ることが増えていることもあって目を酷使し過ぎています。

目を酷使することによって、視神経が緊張したり眼球を動かす外眼筋が疲労してしまいます。

実はこの外眼筋と頭と首を繋いでいる後頭下筋群は働きが連動しており目が疲れると首が疲労しますし首が疲労しても目が疲れやすくなります。

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この筋肉に疲れを感じる人は多いのではないでしょうか。

3.まとめ

肩こりと言っても症状や原因には様々なものがあります。中には、筋肉や骨格だけの問題ではなく耳の三半規管が影響している場合もあります。

また、肩や首の筋肉や骨格は自律神経との関りとも深い所なので、めまいや吐き気、ムカつきなどの症状が現れる事もあります。

今回紹介した肩こりの重症度のセルフチェックですべての肩こり症状を網羅できているわけではありませんが、参考にしてあなたの健康に役立てていただければ幸いです。

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