腰痛は多くの人にとって馴染みのある健康問題であり、日常生活に様々な影響を及ぼすことがあります。
しかし、時に腰痛だけでなく、足の付け根にも痛みや不快感を感じることがあります。
この記事では、腰痛と足の付け根の痛みの関連性に焦点を当て、その原因と治療について詳しく解説します。
さらに、専門家からの助言や自宅での対処法についても触れ、腰痛や足の付け根の痛みに苦しむ人々が正しい治療法を見つけ、痛みを軽減し、健康的な生活を取り戻す手助けをすることを目指します。
腰痛の一般的な原因
腰痛の原因はさまざまであり、その多くは日常生活や健康に関連する要因によって引き起こされます。以下では、腰痛の一般的な原因や要因について詳しく説明します。
- 姿勢の問題: 姿勢の悪さは腰痛の一般的な原因の一つです。長時間の不適切な座り方や立ち方、特に背骨への不必要な圧力をかけるような姿勢が続くと、腰に負担がかかり、痛みの原因となります。デスクワークやコンピューター作業をする人は特に姿勢に注意を払う必要があります。
- 筋肉の問題: 腰回りの筋肉の弱さや緊張が腰痛の原因となります。筋肉が弱い場合、脊椎を支える役割が不足し、負担がかかりやすくなります。逆に、筋肉が緊張しすぎると、筋肉の炎症やけがが腰痛を引き起こすことがあります。
- 椎間板の障害: 腰椎間板は脊椎の骨同士をクッションのように挟む役割を果たしています。椎間板の変性やヘルニア(椎間板の膨らみ)が腰痛の原因となることがあります。椎間板の問題は圧力や炎症を引き起こし、神経に圧迫をかけて痛みを引き起こすことがあります。
- 加齢: 年齢と共に腰痛のリスクは増加します。腰椎の変性や骨密度の低下が年齢とともに進行し、これが腰痛を引き起こす可能性が高まります。
- 怪我や外傷: 転倒、事故、運動の際の怪我など、外傷が腰痛の原因となることがあります。腰椎や周囲の組織へのダメージが痛みを引き起こします。
- 生活習慣: 運動不足や過度の体重、喫煙、ストレスなど、不健康な生活習慣も腰痛の原因に影響を与えます。これらの要因が腰部への血流や栄養供給を悪化させ、痛みを増加させることがあります。
足の付け根の痛みの一般的な原因
足の付け根の痛みは、さまざまな要因によって引き起こされる可能性があります。以下では、足の付け根の痛みが起こる一般的な原因を詳しく説明し、その際に腰痛との関連性を強調します。
- 筋肉・腱の炎症: 足の付け根近くにある筋肉や腱が炎症を起こすことがあります。特に大腿四頭筋や腸腰筋、腸脛靭帯などが影響を受けやすく、これらの部位の炎症が足の付け根の痛みを引き起こします。腰痛と関連している場合、腰部の筋肉や腰椎との連動が考えられます。
- 腰痛からの放散痛: 腰痛が放散痛として足の付け根に広がることがあります。腰椎からの神経が圧迫されるなどの理由で、痛みが足に伝わる現象です。腰痛自体が治療されていない場合、足の付け根の痛みも持続することがあります。
- 靭帯や関節の損傷: 足の付け根にある靭帯や関節に損傷が生じると、痛みが発生します。特に仙腸関節や股関節の問題が足の付け根の痛みと関連していることがあります。これらの関節や靭帯の問題は腰痛と同時に発生することがあるため、注意が必要です。
- 骨折や骨粗鬆症: 足の骨の骨折や骨粗鬆症によっても、足の付け根に痛みが生じることがあります。特に股関節の骨折や骨粗鬆症が足の付け根の痛みを引き起こすことがあります。
- 脊椎の問題: 腰椎や仙椎の異常、脊椎の変形なども足の付け根の痛みに影響を与える可能性があります。脊椎の問題が神経に圧迫をかけることで、足の付け根の痛みが生じることがあります。
足の付け根の痛みが持続する場合や骨折や骨粗しょう症の恐れがある方はその原因を正確に特定するためには医師の診察が必要です。
また、腰痛と足の付け根の痛みが同時に現れる場合、それらの症状が連動している可能性があるため、総合的な評価が重要です。
腰痛と足の付け根の痛みが同時的に起こっている場合の原因
ここでは、骨折や股関節の損傷を除外して、日常生活でよくある腰痛と足の付け根の痛みが同時に起こっている場合の説明をしていきます。
背骨の歪み
特に胸椎の12番、腰椎の1番2番、3番目までに歪みが生じていると腰痛だけでなくこの背骨の間から出ている神経が刺激を受けて足の付け根に痛みを起こすことがあります。
大腰筋
長時間のデスクワークなど座っている時間が長くなるとお腹側に腰椎から大腿骨に付着している大腰筋が短縮してしまいます。この短縮した腸腰筋が腰痛と足の付け根の痛みを作り出すことがあります。
骨盤の歪み
骨盤が歪むことによって、骨盤前面の鼠経靭帯に強い張力が働いてしまい、腰痛と鼠径部に痛みを出すことがあります。
大腿筋膜張筋
座っている時に、骨盤を後ろに倒す習慣のある人は、大腿部外側にある大腿筋膜張筋が非常に硬くなる傾向にあります。
大腿筋膜張筋が硬い場合は、前側よりは、骨盤の外側に痛みを感じやすいです。
治療
骨折などの外傷が無かった前提で当院での施術を解説致します。
基本的に、背骨や骨盤などの関節の問題又は筋肉の問題なのでどちらのトラブルで症状がおこっているのかを検査していきます。
検査をして可動性や柔軟背の無くなっている所に柔軟性をつけていき治療をしていくことで痛みは解消されます。
骨格の問題と筋肉の柔軟性の両方にトラブルが起こっているケースが多いです。
自宅ケア
自宅でのケアは主に筋肉に対するアプローチです。
特に長時間のデスクワークの方は硬くなっている人が多いので試してみてください。
大腰筋ストレッチ
図のように、大腰筋を伸ばす側の脚を残して片方をの膝を前に出します。この状態で両腕を上げる事で更にストレッチをかけることができます。
お風呂上りや仕事の合間に片側ずつ10秒3セット程度行ってみましょう。
大腿筋膜張筋ストレッチ
まとめ
腰痛と足の付け根が同時に起こる事は比較的多いのですが、背骨や骨盤、筋肉のトラブルが同時に起こっていることも珍しくありません。
最初は上記に上げたストレッチなどで様子をみても良いとは思いますが、2週間以上続くようなら専門家の指示を受けるようにしましょう。
立っている時に比べて座っている時の方が腰にかかる圧力が増えるので長時間デスクワークの人は腰痛になりやすいと言えます。