腰痛:前屈すると痛くて困っていた患者さんの症状改善事例を紹介します!

腰痛でお悩みの方の症状として、前屈やしゃがむのが痛いと訴える方は比較的に多いのではないでしょうか。

日常生活のなかでは・・・

  • 靴を履く時に痛い
  • ズボンを履く時に痛い
  • 下にあるものを拾うときに痛い

など日常生活の中で腰を曲げる前屈動作は非常に多いと思います。日常で多いということは、それだけ腰痛を感じる事が多いという事でもあるので一刻も早く改善したいですよね!

今回は、当院に来院された患者さんで前屈した際の腰痛に悩まれていた方の改善事例を紹介していきます。

靴を履こうと腰を曲げると激痛

T様 60代 男性 デスクワーク

何年も前から腰のハリ感や鈍痛があったが、2,3日したら、いつの間にか感じなくなってというような状態を繰り返していたそうです。

ところが最近になって、以前は2,3日したら治まっていた腰痛が治まらなくなって、徐々に酷くなっていったそうです。

当院に来院されたときは、靴を履いたり、下の物を拾おうと前屈動作をとろうとすると腰に激痛が走るような状態でした。

今回は、数日様子をみていても一向に良くなってこないので、当院にて治療をスタートすることになりました。

先ずは姿勢の状態を検査

身体のバランスを確認するために姿勢の検査や普段の座り方、立ち方などを確認していきました。

姿勢を確認すると、骨盤が右上がりになって右肩が下がっています。

更に、背骨の動きの検査、骨盤、股関節の可動性を検査していくと右の仙腸関節の歪みと胸椎12番の動きに問題があることがわかりました。

こちらの患者さんは、普段から座って仕事をすることも多く、足を組む癖もあるということでした。

トバタ

普段よくしている姿勢が身体のバランスに影響していることは非常に多いので、仕事中や家で過ごしている時の座り方を改善するのは腰痛を再発させないためのキーポイントとなります!

腸腰筋が異常に硬い状態

この患者さんの特徴として右の腸腰筋が異常に硬くなって押すと強い圧痛があるのも特徴的でした。よくよく聞いてみると胡坐をかいた時に脚が右だけ開きにくいということでした。

椅子に座っている間、腸腰筋は、持続的に短縮した状態になります。それが長時間、毎日続くとなると慢性的に腸腰筋が硬くなってしまいます。

また腸腰筋は、腰椎から股関節につく筋肉です。この筋肉が片側だけ硬くなると、この患者さんのように肩が下がったり、股関節の可動性にも影響がでます。

腸腰筋が硬くなっているのは背骨が影響していることも?

先程、座っていることで腸腰筋が短縮して硬くなりやすいと説明をしましたが、実は背骨の影響で腸腰筋が硬くなっていることがあります!

筋肉は背骨の間からでている脊髄神経でコントロールされています。

腸腰筋の場合、腰椎1番と胸椎12番の間からでている神経によってコントロールされています。

今回の患者さんは、先に行った検査で胸椎12番が硬いことがすでに分かっていますから、背骨の歪み由来の腸腰筋の硬さか?筋肉単独での硬さなのかを検査したところ胸椎12番つまり背骨が歪んでることによって神経が刺激され腸腰筋が異常に硬くなっている状態でした。

トバタ

筋肉が硬いからとストレッチをすると悪化することがあります。今回のように背骨が歪んで神経の影響によって筋肉が硬い場合は、背骨の状態を正さなければ筋肉の硬さはとれません!

背骨と骨盤の矯正に絞って治療

先の検査で、骨格の問題(胸椎12番と右の仙腸関節)であることがわかっているため胸椎12番と右の仙腸関節に的を絞って矯正治療を行いました。

「えっそれだけ?」と思う人もいるかもしれません。

本来、体は自分で治ろうとする治癒力をもっています。しかし何らかの原因によってそれが妨げられて慢性化したり痛みが急に強くなったりします。

整体の目的は、治癒力を妨げている所を改善して、人間が本来持っている自然治癒力を引き出すことにあります。

また体は、余分な刺激をされると、好転反応という名前の過剰な反応をおこして治癒を妨げます。

揉み返しよりはいいですが、好転反応も本来はおこしてはいけないのです。

治療結果

初回の矯正で姿勢の歪みは大幅に改善することができました。その後4回1週間に1回通院してもらい前屈時の腰痛は消失しました。

腰痛は日常生活での予防が重要

今回の患者さんの腰痛は、仕事中の座り方が原因で、仙腸関節と胸椎12番に異常がでていました。

座り方を改善しなければ再び同じ所にトラブルが発生し前屈すると腰が痛くなるでしょう。

日常では、正しい座り方を覚えてもらい座り方、座る時の意識の仕方などをアドバイスさせていただきました。

悪い座り方

上記の座り方はいずれも骨盤が後傾した座り方になります。

骨盤が後傾するとその上の背骨も丸まってしまい腰に負担がかかってしまいます。そのうえ足を組んでしまうと捻じれまで加わってしまい更に歪みが強くなってしまいます。

正しい座り方

正しい座り方は上記のように骨盤が起きた状態です。骨盤を立たせているとその上の背骨も理想的なカーブを保つことができるため腰にかかる負担は最小限になります。

まとめ

今回の腰痛は前屈すると痛むという症状でした。原因は仙腸関節と背骨(胸椎12番)でした。
しかし、常に背骨や骨盤が痛みの元になっているとは限りません。

症状が同じ腰痛であったとしても原因が全く違う事も多々あります。

また、巷には腰痛のためのストレッチやセルフケアなどが沢山紹介されていますが筋肉が硬いからと言ってむやみにストレッチをすると返って悪化する場合があります。

一度専門家に相談して、指導の元セルフケアを行うのがベストです。

もし、あなたが今現在、なかなか良くならない腰痛をお持ちでしたら一度ご相談ください。