その「手のしびれ」胸郭出口症候群が原因している!

一般的には胸郭出口症候群という名称は聞きなれないかもしれませんが、現代社会でパソコンやスマートフォンを見る時間が長くなったことで非常に増えてきている疾患です。

胸郭出口症候群は、胸郭(胸部)の出口部分で血管や神経が圧迫されることによって起こります。この部位における圧迫が、血流や神経信号の正常な伝達を妨げ、症状を引き起こす原因となります。

一般的に首から肩、腕にかけての痛み、腕や手のしびれ、握力の低下などの症状を特徴とします。

この記事では、胸郭出口症候群の原因、症状、治療法、セルフケアについて詳しく解説していきます。

【胸郭出口症候群の原因】

  1. 骨の異常: 胸郭出口部分における骨の異常や変形が、血管や神経に圧迫を引き起こす可能性があります。
  2. 筋肉の異常: 特定の筋肉が過度に硬くなり、圧迫を生じることがあります。小胸筋、斜角筋症候群などがこれに該当します。
  3. 外傷: 事故や外傷によって胸郭部位に損傷が生じ、胸郭出口症候群の原因となることがあります。
  4. 姿勢の問題: 姿勢が不適切である場合、首や肩の部位に余分な圧力がかかり、胸郭出口症候群を引き起こす可能性があります。

これらの要因が胸郭の出口部分で圧迫を生じ、神経や血管に影響を与え、症状を引き起こすのです。

胸郭出口症候群の症状

  • 首から肩、腕にかけての痛み
  • 腕や手しびれや刺すような感覚
  • 筋肉の弱化
  • 手の冷えや腫れ

これらの症状は、胸郭出口症候群の種類や重症度によって異なり、人によっても感じ方が違うこともあります。

【胸郭出口症候群3つのタイプ】

  1. 斜角筋症候群: 斜角筋が神経や血管に圧迫をかけ、主に首から腕にかけての痛みやしびれを引き起こします。
  2. 肋鎖症候群: 第1肋骨と鎖骨の間で圧迫を生じ、頭痛や腕の痛み、手のしびれなどの症状を発症させます。
  3. 小胸筋症候群(過外転症候群): 小胸筋が神経や血管を圧迫し、主に腕や手のしびれや冷えをもたらします。

それぞれのタイプは、特定の動作で症状が強くなる特徴を持ち異なる原因を持っており、正確な診断が必要です。

トバタ

それぞれのタイプを混合して持っている人も多いですよ!手のしびれや腕の痛みなど知覚の症状だけでなく突然持っていたものを落とすなど握力が弱くなる人もいます!

【胸郭出口症候群のセルフチェック】

胸郭出口症候群の3つのタイプは、それぞれ原因となっている場所が違うため 自己チェックである程度原因となっている場所を特定することができます。

日常生活でのチェックリスト

  • 長時間のデスクワークや運転が多い
  • 横向きで寝る習慣がある。
  • 追突事故などによる「むちうち」をした経験がある。
  • 姿勢の悪さが気になる又は人に指摘される。
  • 呼吸が浅いと感じる。
  • 運動をしない。
トバタ

いかがですか、2つ以上当てはまる人は、要注意ですよ!

自覚症状チェックリスト

  • 荷物を持つと首や肩こりが酷くなって腕の痛みや手のしびれがでてくる。
  • 腕や手の浮腫みが片側だけ酷い
  • 歯磨きや拍手など腕が少し上がっている状態を持続するのが辛い又は手が震える。
  • 手先が冷たい「白っぽく見える」
  • 腕を上げた状態にすると手がしびれる、怠くなる、冷たくなる。
トバタ

特に腕を上げた時に手のしびれ、冷たさを感じる場合や腕を軽く上げている状態が辛い人は、高い確率で胸郭出口症候群の可能性があります。

【胸郭出口症候群の一般的な治療法】

  • 薬物療法: 痛みや炎症の緩和のために薬物が使用されることがあります。
  • 物理療法: 筋肉の強化や姿勢の改善を目的とした理学療法が行われます。
  • 手術: 重度の場合、手術が検討されることがあります。

一般的には上記のような治療が行われる事が多いでしょう。

【整骨院や整体での治療法】

整体院や整骨院では、胸郭出口症候群を神経や血管が圧迫を受けている患部のみを施術の対象としていません。

斜角筋や小胸筋が硬くなって神経を圧迫又は肋骨と鎖骨の間が狭くなる現象には、必ず筋肉や背骨や骨盤を中心とした骨格バランスが崩れて胸郭出口症候群がおこると考えて施術を行っていきます。

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身体全体のバランスを整えて、胸郭出口で圧迫が起こらないようにすることが施術の目的です。

当院に来院される方も、ほとんどの場合、骨盤から体幹にかけて捻じれ又は体幹に傾きがあって症状を引き起こしているケースが多いです。

【胸郭出口症候群の予防】

胸郭出口症候群は、特殊な例を除いてほとんどが日常生活の習慣によって引き起こされている症状です。

予防方法は、悪化させないだけでなく再発を防ぎ、現在症状を患っている方の治療にもなるほど重要です。

デスクワーク(パソコン作業が多い人)

パソコン作業をやっている人が無意識のうちにやってしまっている姿勢があります。

上記のように脇が空いて背中が丸まってしまっていると首や肩に負担がかかり胸郭出口も狭まってしまいます。特にマウスを使う人は脇が空いていないか確認をしてみましょう!

キーボードやマウスを使うときの肘の角度は直角で脇を開けないそうすることで背中は起き、腕や肩にかかる負担は大幅に軽減させることができます。

横向きで寝る人

横向きで寝ると、下になっている側で肩に横から圧力がかかり筋肉だけでなく肋骨と鎖骨の隙間が狭くなっていくため症状が悪化する原因となる事があります。

理想は上向きで寝る事なのですが横向きでないと寝れない人は背中側にクッションなどを入れてクッションにもたれるようにすると肩への圧迫が軽減されます。

又は抱き枕などを利用して肩に真横から圧迫が加わらないように心がけてみましょう!

重い荷物を手に下げない!

胸郭出口症候群は、首や胸の筋肉、肋骨と鎖骨の間で神経が圧迫を受けて腕や手のしびれ、筋力の低下がおきます。

そこから更に荷物などを手に下げてしまうと神経に圧迫と伸張される刺激が加わってしまい症状が強くなる可能性が高いです。

トバタ

買い物などで荷物を持つときは、症状がない方の手で持ちましょう!

【自分で行う胸郭出口症候群の改善メニュー】

比較的に軽度の症状であればセルフケアで改善することも可能な場合があります。

斜角筋のマッサージ

斜角筋は、首の側面にある筋肉です。特に鎖骨よりの下半分程度の場所を、やさしく指先の腹で前後に筋肉を横切るようにマッサージを行ってみましょう。

小胸筋のマッサージ

小胸筋は、胸の奥にある筋肉です。肩の前面、鎖骨のすぐ下あたりを狙ってマッサージを行ってみるといいです。

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押してみて、痛い又は気持ちがいいポイントがあったら、そこを重点的にやってみましょう!

マッサージガンを持っているなら胸の筋肉を軽くストレッチした状態で当てるのも効果的です。

注意!

上記に上げたセルフケアは、あくまで症状が軽度の場合又は、医師、専門家の指導や治療の補助として考えてください!

【まとめ】

  • 胸郭出口症候群は、首や胸の筋肉、肋骨と鎖骨の間で神経や血管が圧迫された状態。
  • 症状として、手のしびれ、腕の痛み、冷たくなる、握力の低下。
  • 腕を上げている状態が辛い
  • 姿勢の改善や重い荷物を下げない日常での工夫が必要。
  • セルフケアもあるが、軽度の症状のみ。

胸郭出口症候群は、症状が強くなると日常生活で支障をきたします。

最初は、軽い肩こりでも徐々に腕や手のしびれが出てきたり握力の低下など、治るまでに長期間かかってしまう重篤な状態になってしまうこ事もあります。

少しでも当てはまりそうなものがあったら医師又は専門家に相談することをお勧めします。

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